2012年09月15日
『神の棄てた裸体 イスラームの夜を歩く』

著者 石井光太
ルポルタージュとでも分類されるのでしょうか。
むしろ著者自信がイスラム圏のいろんな国でトラブルの当事者になってしまっている。
そんな中唯一、ビルマの僻村に住む老人がその激動の半生を振り返った「問わず語り」に思わず涙してしまいました。
不幸にして、異教徒から性的暴行を受けた結果、子をはらんでしまい、故郷に住むこともかなわず、やむを得ず春を売る商売に身を落とす。その子らはまた身を売り日々を生きなければならない。(異教徒とは先の大戦時の旧日本兵であったりもするわけです)
決して豊かでない、むしろ不幸とも呼べる日々。その日一日を生きるのびること精一杯で、それでも懸命に生きる人々と、物質的には豊かだが、大事な何かを過去に置き忘れてしまい、年に3万人もの人が自ら命を絶つことを選ぶ国のことを考えざるを得ませんでした。
Posted by jks at 06:46│Comments(0)
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